-創立10周年記念- 能楽写真家協会 能楽写真展
「能 花への誘い」

能楽写真家協会では会員による能楽写真展を開催しています。
能楽のプロカメラマンが撮影した能楽写真を、記録として、また芸術の領域まで高めうるか、能楽写真家協会としての試みであり、さらにこの催しが能楽の普及、啓蒙に役立てばとの願いから、全国の能楽カメラマンが撮ったそれぞれの作品を出品します。
会期 2015年6月18日(木)〜6月24日(水)
6月21日(日)は休館
開館時間 10:00〜18:00 (最終日は15:00閉館)
会場 アイデムフォトギャラリー シリウス 入場無料
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-4-10
アイデム本社ビル2F
TEL:03-3350-1211
東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅下車

出品者
関東 荒巻薫里・石田 裕・太田宏昭・亀田邦平・神田佳明 鈴木 薫・高橋 健・辻井清一郎・前島吉裕・宮本成美 名鏡勝朗・山口宏子・吉越 研・渡辺国茂 中部 杉浦賢次 関西 池上嘉治・今駒清則・瀬野雅樹・瀬野匡史・松本直巳 |
瀬野 匡史
| 「老松」 笠田 昭雄(観世流) 2013年2月11日 神戸観世会 上田観正会能楽堂 菅原道真にまつわる「飛び梅」「追い松」伝説が原点。 のどかな春の夜、老松の神霊が現れ、君の長寿を祝い泰平の世を寿ぎ、厳かな舞を舞います。 |
辻井 清一郎
| 「箙」 井上 貴覚(金春流) 宇治川の先陣争いで名高い梶原源太景季。後の一の谷の合戦では梅花を手折って箙に挿し奮戦します。戦いのさなかにも風雅に心を寄せた若武者。 |
亀田 邦平
| 「胡蝶」 田崎 隆三(宝生流) 都の梅の美しさを堪能する旅の僧。胡蝶の精が都の女に化して現われ、早春の梅の花にだけは戯れることができないので、法華経の功徳を受けたいと願い消える。 |
瀬野 雅樹
| 「梅」 観世 清和(観世流) 2014年2月9日 名古屋観世会定例公演 名古屋能楽堂 明和の新作能 万葉集の難波の花は桜ではなくて 梅であると語り 梅の花の徳を誉め称えます。後シテ 梅の精 |
杉浦 賢次
| 「庵の梅」 野村 萬(和泉流) 秘蔵の桜を折り取られ、立腹した花主に捕まり桜の木に縛られて落涙す る男、古詩や古歌を詠んで花主と問答すると、その先には……… |
宮本 成美
| 「竹生島 女体」 金剛 永謹(金剛流) 醍醐天皇に仕える家臣が、春の竹生島に参詣すると、島の祭神・弁才天と湖の主・竜神が現れ、世の太平と春の息吹を愛でて、美しく舞って寿ぐ。 |
名鏡 勝朗
| 「嵐山 白頭」 武田 孝史(宝生流) 勅使が嵐山の桜見へ。花守の老夫婦が花へ礼拝するので尋ねると、「この桜は吉野から移され、吉野の木守勝手の明神が時折影向せられるのだ」と云い消える。やがてその二神が現われ、花を賞して舞を舞うと、蔵王権現も来現して、国土を照らし衆生を守る誓いを顕す。 |
今駒 清則
| 「右近」 松野 恭憲(金剛流) 京都・北野右近馬場の春。花見する物見車の女性、実は「桜葉明神」の化身です。後に数々の寿ぎの舞を舞って天上へ消えます。 |
太田 宏昭
| 「西行桜 素囃子」 梅若 六郎(観世流) (立花) 岡田幸三 西行法師が賑やかに花見に興じる若者達を見て、「花を見に多くの人が訪れることだけは、惜しくも桜の罪である」と歌を詠みます。やがて夜。庭に咲く桜の大樹から、先刻の歌を繰り返し詠ずる声が聞こえてきます・・・ 立花(たてばな)岡田幸三 |
神田 佳明
| 「湯谷 三段ノ舞」 大島 衣恵(喜多流) 平宗盛に郷里の老母の病を告げ、暇乞いを願い出るも許されず春爛漫の清水寺へ。美景に酔いしれる宴とは裏腹に突然に降る村雨。散る花びらに母の姿を重ね、落花に扇を差す凜とした湯谷の舞い。 |
前島 吉裕
| 「道成寺」 武田 宗典(観世流) 小鼓 大倉 源次郎(大倉流) “咲き誇る道成寺の桜も 暮れゆく鐘の音につれて舞い散る” |
亀田 邦平
| 「墨染桜」 塩津 哲生(喜多流) 京都深草山、僧が「深草の野辺の桜し心あらば、この春ばかり墨染に咲け」の和歌を詠むと、桜の精が里女の姿で現われ、出家を願い、僧が叶えると消え失せる。 |
杉浦 賢次
| 「花盗人」野村 万作(和泉流) 老尼の庵を梅見かたがた訪れてきた女たちの声に老尼は外へ。若返って 梅見の宴を楽しむ季節感豊かな狂言。叙情味あふれる歌舞的な曲で、筋 の上での滑稽さはない。<三老曲>の一つで重い習物。 |
渡辺 国茂
| 「杜若」 遠藤 喜久(観世流) 東国行脚の僧が三河の国八橋で里の女に、杜若の故事を聞く。杜若は在原業平の形見の花だと言い、里の女は実は私は杜若の精だと言い、舞を見せ、業平により救済されたと告げる。 |
吉越 研
| 「藤」 鵜澤 光(観世流) 藤の名所、多枯浦(現在の富山県)の話です。 |
今駒 清則
| 「雲雀山」 廣田 泰能(金剛流) 奈良・宇陀の日張山山中。父に捨てられた中将姫を育てる「乳母」は草花を採り里に出て花売りします。花売りでは狂うように色々な花の風情を謡い舞います。後に父と再会した中将姫は共に奈良の都に帰ります。 |
辻井 清一郎
| 「石橋 連獅子」 金春 穂高 ツレ金春 飛翔(金春流) 唐の国、清涼山の幽谷にかかる石の橋。橋の対岸は文殊菩薩の住む浄土。橋の上に親子の霊獣獅子が現れ、咲き誇る牡丹に戯れ、雄壮に舞遊びます。 |
高橋 健
| 「水無月祓」 鵜澤 光(観世流) 初夏、糺の森。輪をくぐる事で罪穢れを祓う茅の輪を持ち、夏越の祓を人々に説く物狂いの女。彼女が心に秘めた恋慕の祈りは果たして成就するのであろうか…。 |
山口 宏子
| 「木賊」 香川 靖嗣(喜多流) 本曲は 老いた父親の狂乱という、特異な主題をもつ。 生き別れた我が子を偲び、子供の装束をつけて、しっとりと序の舞を舞う父親が、旅僧と同行した我が子に再会する。シテは前半木賊刈りの場面を見せる。 |
池上 嘉治
| 「黒塚」 大島 衣恵(喜多流) 熊野の山伏東光坊裕慶一行が行脚の途中、陸奥安達ケ原で行き暮れ一軒の家に宿を求める。 |
渡辺 国茂
| 「井筒」 八田 達弥(観世流) 旅僧が在原寺で出会った女が、在原業平との恋物語を語る。旅僧の夢に女の霊(紀有常の娘)が現れ、業平の形見の直衣を着け舞を舞い、井戸に姿を映して業平の面影を追慕する。 |
今駒 清則
| 「松風」 金剛 永謹(金剛流) 秋の夜の須磨浦、行平中納言の寵愛を受けた「松風」は、行平の形見の装束を着して舞い偲ぶうちに物狂いし、磯馴松が行平であるかのようにかき抱きます。やがて夜も明け「松風」「村雨」姉妹の霊は消え、松風ばかりが聞こえてくるだけでした。 |
吉越 研
| 「半蔀」 観世 淳夫(観世流) 京都、五条あたりのことです。半蔀に夕顔の咲く寂しげな家があり、女性の姿がおぼろげに見えます。現れた女の霊は過ぎし日の光源氏との逢瀬を語り舞い、また半蔀の中へ姿を消すのでした。 |
山口 宏子
| 「半蔀 立花供養」 浅見 真州(観世流) 源氏物語で、光源氏は、扇の上に載せて差し出された花の名前を尋ねる。夕顔の花は夕方に開き、朝にはしぼむ儚げな白い花で、能「半蔀」では、この花に、夕顔の女のイメージを重ねて、優雅な世界が描かれている。 |
高橋 健
| 「遊行柳」 観世 銕之丞(観世流) 朽ち残り、老いたる柳の精。その白髪に幽かに色を残す柳の古枝が流れてゆく。 |
石田 裕
| 「夕顔 山端ノ出」 粟谷 明生(喜多流) 「源氏物語」夕顔の巻に取材した曲。 |
今駒 清則
| 「六浦(むつら)」 種田 道一(金剛流) 横浜・六浦の里の秋、山々の紅葉の中に「楓の精」が現われて旅僧の前で草木の四季の移ろいを語り舞を舞います。 |
前島 吉裕
| 「花筐 大返」 観世 銕之丞(観世流) “愛しき御方の花がたみを抱きて都路をさまよう” |
鈴木 薫
| 「三輪」 野村 四郎(観世流) 奈良・三輪山の麓の庵に住む玄賓僧都と三輪明神のお話。杉の木陰から女姿で現れた三輪明神が神も衆生を救うため人間のように悩み迷うこともあると語り、神話を物語りながら、夜明けまで神楽を舞います。 |
今駒 清則
| 「三輪」 櫻間 右陣(金春流) 奈良・三輪の里の秋、玄賓僧都の前に「三輪明神」が女姿で杉の木陰から現われ、神でも迷う事があると僧都に救いを求め、三輪の妻訪いや岩戸隠れの神話を語って神楽を舞います。 |
辻井 清一郎
| 「枕慈童」 辻井 八郎(金春流) 菊花の咲き乱れる山奥の庵、法華経を記した枕を帝より賜り、その句を菊の葉に写し書くと、葉の露が不老不死の霊薬となり、それを飲んだ少年は七百歳の長寿を得る。庵を訪れた勅使にその謂われを語り、庵を出て時の帝の千秋万歳の長寿を願って舞い讃えます。 |
今駒 清則
| 「彭祖(ほうそ)」 宇高 通成(金剛流) 中国・■県山(れっけんざん)の秋。仙郷にいる七百歳の慈童「彭祖」は不老長寿の菊水のいわれを語り、帝王の行幸を祝って薬水の壺を献じ、菊園で楽を舞います。菊には老いを拭う力があると言われています。 |
荒巻 薫里
| 「柿山伏」 大藏 千太郎(大蔵流) 修行を終えて故郷に帰る途中、喉が渇いて、ある畑の柿の木の柿を盗んで食べていた山伏。それを見つけた畑主は、山伏をからかってやろうと様々な動物の鳴き真似をさせます。鳶の真似をさせたところ、山伏は木から落ちてしまいます。 |
今駒 清則
| 「通小町」 高林 呻二(喜多流) 京都・市原野の秋。薄の原で僧に成仏を願う小野小町の霊。そこへ「深草少将」の怨霊が現われます。僧は懺悔のため恋の百夜通いの様を見せるよう説き、少将はあと一夜で成就する喜びの中で死した様を見せ、やがて共に成仏します。 |
瀬野 雅樹
| 「紅葉狩」 辰巳 満次郎(宝生流) 2011年11月1日 七宝会普及能 香里能楽堂 信濃国 秋 紅葉満開の戸隠山に鹿狩りに来た惟茂が 山陰で女人だけの酒宴を見つけます。誘われて 酒宴に入り 酒を勧められ酔いつぶれます 前シテ女。 |
名鏡 勝朗
| 「紅葉狩」 佐野 登(宝生流) 秋、鹿狩りで戸隠山に入った平維茂は、紅葉狩の美女たちに出会う。引きとめられて酒宴に加わり、盃を重ねて寝入ってしまう。夢中で八幡神より神剣を授かり、美女に化けている鬼神を退治せよとの神勅を受け、目覚めた維茂の前に雷鳴とともに現れて襲いかかる鬼女。 |
石田 裕
| 「葛城」 粟谷 明生(喜多流) 雪におおわれた葛城山を舞台に、標(しもと)を焚いて山伏をもてなすなど、葛城の神の人間的な面を描き、静かな詩情ある曲。 |
石田 裕
| 「鉢木」 粟谷 明生(喜多流) 旅の僧が上野佐野あたりで大雪に合う。宿の主人は、粟飯を馳走し秘蔵の鉢木を焚いて暖を取らせる。この旅僧は前執権北条時頼であり、その後色々あるが、武士道とは、もてなしとは、考えさせられる。 |
松本 直巳
| 「右近」 松野 恭憲(金剛流) 2013年8月24日 金剛定期能 金剛能楽堂 「三山」 河村 晴道(観世流) 2014年9月14日 河村定期能 河村能舞台 「梅」 大江 又三郎(観世流) 2015年1月11日 京都観世会1月例会 京都観世会館 |