
能楽写真家協会では会員による能楽写真展を開催しています。
能楽のプロカメラマンが撮影した能楽写真を、記録として、また芸術の領域まで高めうるか、能楽写真家協会としての試みであり、さらにこの催しが能楽の普及、啓蒙に役立てばとの願いから、全国の能楽カメラマンが撮ったそれぞれの作品を出品します。
豊田展
<豊田展は終了しました>
「豊田市民演能会」に協賛開催
会期 2010年11月6日(土)〜11月7日(日)
開館時間 10:00〜18:00
会場 豊田市能楽堂 入場無料
能楽写真家協会 / 豊田市能楽堂
迷惑メールの送付先は mailto:meiwaku@dekyo.or.jp
出品者
関東 石田 裕・太田宏昭・亀田邦平・鈴木 薫・高橋 健・辻井清一郎 前島吉裕・名鏡勝朗・山口宏子・吉越 研・渡辺国茂 中部 杉浦賢次 関西 久保博義・今駒清則・瀬野雅樹 |
石田 裕 | 「定 家」 粟谷明生 2010年3月7日 粟谷能の会 執心・妄執 式子内親王と藤原定家との恋 式子内親王の心情は如何に。面は痩女 「白是界」 粟谷明生 2010年10月10日 粟谷能の会 白是界は喜多流独特の演出で、小書「白頭」により更に曲の位が上がります。また頭の毛が白色になるだけではなく、装束もすべて白一色になり面も替わります。 |
太田 宏昭 | 「三 輪 白式 神神楽」 鵜沢 久 2010年 7月19日 国立能楽堂企画公演 三輪山の神話を元に作られた曲。神道と仏教が習合していた頃に作られた曲で、女の姿をして現れるが、三輪明神が男としての話を語っているようにも考えられるなど難解で中世を反映させた曲。 |
亀田 邦平 | 「江 口」 寺井良雄 2009年7月16日 銀峰会 江口の里(大阪)に立ち寄った僧が西行法師の歌を詠むと、江口の君が返歌の訳を教える。後に船上に遊女が現れ、遊女の罪業と無常を嘆じ執心を捨てるよう説くと普賢菩薩となって西方の空に消える。 「松 風」 前田晴啓 2010年9月12日 宝生流月並能 須磨の浦、旅の僧の前に松風、村雨の姉妹が現れ、在原行平を偲んで形見の装束を着けて恋慕の舞を舞う。 |
久保 博義 | 「敦 盛」 小林慶三 2010年7月26日 第36回 日前宮薪能 一ノ谷の戦いに敗れた若き平家の公達で、笛の名手の「敦盛」を描いた能です。今年で35年続く入場無料の地方の薪能です。観世流と喜多流が毎年交代で演じられ、見所は毎年500人くらいです。狭くて柱の多い拝殿での演能はシテの演技に工夫が必要と思われます。 |
今駒 清則 | 「翁」 金春穂高ほか 2007年5月11日 奈良・薪御能 咒師走りの儀 薪能の発祥地、奈良・興福寺と春日大社で薪御能は執り行われる。 「三 輪」 金春安明 2005年5月11日 奈良・薪御能 南大門の儀 興福寺南大門前で薪を焚き、能が演じられる。 |
杉浦 賢次 | 「加茂 替装束 御田」 金剛永謹 2010年1月6日 豊田市新春能 賀茂明神の縁起と神徳を称える能。上賀茂社別雷(わけいかずち)の神が雷を起こし五穀成就、国土を守護する神徳を謡い豪壮に舞台を力強く踏み鳴らし舞う。替装束の小書きでより位が重くなる。 「釣 狐」 佐藤友彦 佐藤融 2008年7月21日 豊田市能楽堂 ろうそく能 「猿に始まり、狐に終わる」 狂言師が釣狐を演じて一人前になる。技術的にも精神的にも非常に高度な力が演者に要求される口伝・秘伝の多い大曲。「罠に掛かった狐と、してやったりの猟師」。 |
鈴木 薫 | 「西行桜 素囃子」 野村四郎 2010年4月9日 銕仙会定期公演 老翁の姿をした花の精と毎年の別れ惜しむ西行との語らい。まるで旧友のようだ。 「百 万」 野村四郎 2008年2月13日 学習院女子高等科鑑賞能 嵯峨清涼寺の大念仏にやって来た百万と名乗る女物狂。彼女は、念仏を唱え踊りながら、別れた我が子との再会を果たす。百万は仏力に感謝し、奈良の都へと我が子を伴って帰って行く。 |
瀬野 雅樹 | 「安 宅」 衣斐正宜 2010年8月22日 衣斐正宜後援会 落ちのびる源義経一行が加賀・安宅の関で怪しまれ、弁慶の機転と、関守・富樫の温情で無事奥州・平泉へ向かうことができた。直面(ひためん=能面を着けない)で演じるスペクタクル能。 「鉢 木」 久田勘鴎 2009年12月19日 名古屋青陽会 貧しいながらも「いざ鎌倉」に備えていた佐野源左衛門常世は雪の夜に旅の僧を泊める。何もないので愛用の鉢木を焚いてまでもてなす。僧は北条時頼で、後に戦で集まった武士の中から常世を探し出し褒美を与える。 |
高橋 健 | 「白楽天」 浅見真高 2003年4月25日 代々木果迢会 日本へ渡ろうとする白楽天(ワキ)の前に現れた住吉明神(シテ)。日本では全ての生き物が歌を読むのだと告げ、白楽天を追い返す。脇能の形式であるが、政治色の濃い作品。浅見真高師は観世流現役最長老能楽師の一人。 「熊 坂」 安藤貴康 2009年12月16日 青山能 配下を率いて宿の商人一行を急襲した熊坂長範。しかし、その一行の中には源義経が一人潜んでいた事は、まさに…思いも寄らぬ事であった。 |
辻井 清一郎 | 「海 人 懐中ノ舞」 辻井八郎 2010年 7月19日 座・SQUARE 「懐中ノ舞」の小書が付くと龍女(後シテ)が経巻を房前大臣(子方)に渡す前に経巻を懐に入れて橋がかりまで出て舞う場面が入ります。因みにシテは撮影者の次男です。 「葵 上」 辻井八郎 2010年 5月8日 西荻薪能 西荻薪能は井草八幡宮の境内で地域のNPO法人の主催で毎年開催されている薪能です。 「土 蜘」 本田光洋 ツレ 本田布由樹 2009年 5月22日 大宮薪能 写真は中入の直前、千筋の絲を繰り出す怪僧(土蜘の精の化身)に源頼光が伝家の宝刀「膝丸」を抜いて斬りかかる場面です。曲名は流儀によっては「土蜘蛛」と記します。 |
前島 吉裕 | 「猩々乱 双之舞」 伊藤嘉章 加藤眞悟 2009年7月20日 よこはま能の会 猩々は中国に伝わる妖精で、人に福をもたらすと言われています。 |
名鏡 勝朗 | 「松 風」 前田晴啓 2010年9月12日 宝生会 月並能 諸国一見の僧が月の美しい秋の夜に須磨の浦を訪れ、とある塩屋に立 ち寄ると、二人の若い海女が潮汲車を引いて現れる。宿を許された僧 が、在原行平の歌を口にすると女達は涙を流し、自分たちは松風・村雨 の霊であることをあかす。松風は昔を懐かしむ内に、行平の形見の装束 を取りだし、抱きしめて恋慕の思いにむせぶ。 「東 北」 大友 順 2010年2月20日 五雲会 東国より都に上ってきた旅僧が東北院を訪れ、折から花盛りの梅を見 て感じ入っていると、美しい里女が現れる。女は、梅の木は和泉式部が 植えて軒端の梅と名付けた由緒を語り、僧に読経を頼み、梅の木の主で あることを告げて消えうせる。僧が冥福を祈り読経していると、高貴な 上臈姿で和泉式部の霊が現れ、歌舞の菩薩となって舞う。 |
山口 宏子 | 「定 家」 香川靖嗣 2008年12月23日 二人の会 「定家」は、死後も恋人(定家)の妄執に纏いつかれる、女人 (式子内親王)の苦しみを描いている。内親王の霊は、「法華経」薬草喩品で救済されるものの、また、定家葛が、石塔を覆い尽くし、内親王の姿も、その中に埋もれてしまう。 「野 宮」 長島 茂 2008年10月25日 長島茂の会 前シテの女人が、旅僧に、六条御息所が、源氏への愛を思い切る為に、娘が斎宮として、伊勢へ下るのに、同行しようと決め、その別れに、源氏が訪れたと話す。後シテの御息所の霊は、思いのあまり、鳥居の外へ一歩足を踏み出すが、思いとどまり、火宅を出て行く。 |
吉越 研 | 「二人静」 小田切康陽 松山隆之 2010年9月17日 緑謡会蝋燭能 菜摘女に取り憑いたのは静御前の亡霊だった。憑かれた菜摘女に静御前の亡霊が影のように寄り添って舞う相舞が見事だ。 「三井寺」 観世銕之亟 2010年9月10日 銕仙会 我が子を探して母親は駿河から近江の三井寺へ。 「富士太鼓」 小田切康陽 2010年6月20日 梅若会 楽人富士の妻は夫の形見となった衣装と鳥兜を身につけ、夫の仇であり形見である太鼓を打ち鳴らし舞楽を舞う。 |
渡辺 国茂 | 黒川能下座狂言「三番叟」 清和政俊 2007年2月1日 王祇祭 黒川能 黒川能下座の三番叟は王祇祭では、上座の「所仏則翁」にたいして「所仏則三番叟」ともいう。下座「翁」は下座太夫が務めるが、上座では「能太夫」ではなく「翁太夫」釼持源三郎家が務める。 黒川能上座狂言「節分」 佐藤俊広 斉藤秀明 2010年2月2日 王祇祭 黒川能 黒川狂言では人気演目で狂言の最後に演じられることが多い。観客に向かって、「鬼は外」の声とともにお菓子がばらまかれる。 黒川能上座狂言「靫猿」 難波幸一 五十嵐重一 2010年2月2日 王祇祭 黒川能 黒川能王祇祭では式三番・能五番・狂言四番が演じられる。この年は脇狂言として演じられた。 |